貸金業者から訴えられた!裁判の対処法と答弁書の書き方

貸金業者から訴えられたら?まず専門家へ相談を

ある日突然、裁判所から「訴状」や「口頭弁論期日呼出状」といった書類が届いたら、誰でも冷静ではいられないでしょう。頭が真っ白になり、「どうすればいいんだ…」と途方に暮れてしまうかもしれません。

貸金業者やカード会社から訴えられたとき、ご自身で対応すべきか、それとも専門家に依頼すべきか、迷われるかもしれません。ですが、このような状況で最も重要なのは、パニックにならず、できるだけ早く専門家へ相談することです。

裁判という非日常的な事態に、たった一人で立ち向かうのは精神的にも大きな負担がかかります。私たち司法書士は、法律の専門家であると同時に、あなたの味方です。なお、裁判手続の「代理」まで対応できる範囲は、法務大臣の認定を受けた司法書士が、簡易裁判所の管轄となる訴額140万円以下の事件等に限られるなど、法令上の制限があります。この記事では、まず何をすべきか、そしてどのような解決策があるのかを具体的にお伝えしますので、少しだけ落ち着いて読み進めてみてください。借金問題の全体像については、債務整理の種類と選び方で体系的に解説しています。

裁判所の通知を無視するとどうなる?

「怖いから見なかったことにしたい…」という気持ちから、裁判所からの通知を放置してしまうのは、最も避けるべき選択です。もし通知を無視し続けると、事態はさらに深刻化してしまいます。

給与や預貯金が差し押さえられるリスク

答弁書を提出せずに第1回口頭弁論期日にも出席しない場合、原告(貸金業者)側の主張を争わないものとして、敗訴判決が出るおそれがあります。一般にこのような判決は「欠席判決」と呼ばれます。そして、この判決に基づき、貸金業者はあなたの財産を合法的に差し押さえる「強制執行」の手続きを進めることが可能になります。

貸金業者から訴えられた場合の対処法を比較した図解。通知を無視すると差押えに至るリスクがあり、答弁書を提出すると和解交渉による分割払いの道が開けることを示している。

具体的には、ある日突然、あなたの給与の一部が会社から直接差し引かれたり、銀行口座の預金が引き出せなくなったりする事態に陥るのです。特に給与の差押えは、裁判所から勤務先に通知が届くため、借金の事実が会社に知られてしまうことになります。これは、多くの方が最も避けたい状況ではないでしょうか。家族や職場に内緒で手続きを進めることは難しくなり、精神的な負担は計り知れません。

反論の第一歩「答弁書」の書き方と注意点

強制執行という最悪の事態を避けるために、あなたが最初に行うべきことが「答弁書」の提出です。答弁書とは、訴状に書かれている内容に対して、あなたの言い分を伝えるための大切な書類です。

答弁書は必ず期限内に提出する

答弁書で最も重要なのは、内容もさることながら「提出期限を守る」ことです。期限は、訴状と一緒に送られてくる「口頭弁論期日呼出状」に記載されていますので、必ず確認してください。

もし期限内に提出しないと、原告(貸金業者)の主張を争わないものとして扱われ、前述の「欠席判決」により敗訴するおそれが高まります。長年返済していない借金の場合、消滅時効の援用によって支払い義務がなくなる可能性もありますが、答弁書を出さなければその主張もできません。まずは「争う」という意思を示すだけでも構いませんので、必ず期限内に提出しましょう。

分割払いを希望する場合の書き方【文例あり】

「借金があるのは事実だけど、一括ではとても払えない…」という方がほとんどだと思います。その場合、答弁書で分割払いを希望する意思を伝えることが、和解への第一歩となります。

ここで重要なポイントがあります。安易に請求をすべて認めてはいけません。
まず、「請求の趣旨に対する答弁」の欄には、以下のように記載します。

1.原告の請求を棄却する。
2.訴訟費用は原告の負担とする。
との判決を求める。

これは、たとえ借金の存在を認めていても、定型的に記載するものです。この一文で、あなたは「相手の言いなりにはなりません」という意思表示をすることになります。

その上で、「請求の原因に対する認否」や「被告の主張」といった欄で、具体的な事情を説明し、分割払いを希望する旨を記載します。

(文例)
被告は原告に対し、金銭消費貸借契約に基づく借入金債務があることは認めます。
しかし、被告は現在、収入が不安定であり、一括での返済は極めて困難な状況です。
つきましては、月々〇万円の分割払いによる和解を希望します。

このように記載することで、裁判所や貸金業者に対して、返済の意思はあるものの、分割でなければ対応できないという状況を伝えることができます。これにより、後述する和解交渉のテーブルにつくことが可能になるのです。なお、答弁書の書式については、裁判所のウェブサイトでも確認できます。

参考:民事訴訟で使う書式|裁判所

諦めないで!裁判での和解交渉という選択肢

「裁判」と聞くと、白黒はっきりつける厳しい場所というイメージがあるかもしれませんが、貸金業者との裁判では「和解」で終わることも多いです。

司法書士と相談者が和やかに面談している様子。借金問題について専門家に相談し、安心感を得ている場面。

なぜなら、貸金業者側も、判決を得て強制執行をするのは手間とコストがかかりますし、最終的に全額を回収できる保証はないと考えているからです。それならば、少しでも確実に返済してもらえる分割払いの和解に応じた方がメリットがあるのです。

答弁書をきちんと提出し、交渉のテーブルにつくことができれば、あなたの収入や生活状況に合わせた無理のない返済計画(例えば、将来の利息をカットし、元本のみを3年~5年で分割返済するなど)で和解できる可能性は十分にあります。これは、裁判外で行う任意整理の内容と近いものですが、裁判の場で合意することで、法的な効力を持つ和解調書が作成されます。万が一、和解後に払えなくなった場合の取り決めも明確になります。諦める必要はまったくありません。

借金問題の解決は、一人で悩まずご相談ください

ここまで、ご自身でできる対処法として答弁書の書き方などを解説してきましたが、やはり専門的な知識がないまま裁判手続きを進めるのは、不安も大きく、リスクも伴います。

より有利な条件で和解交渉を進めたり、書類の不備を避けて手続きを進めたりするために、司法書士など専門家のサポートを受けることは有力な選択肢です。司法書士てらやま事務所では、費用の心配を少しでも減らしてご相談いただけるよう、無料相談を実施し、費用の分割払いにも対応しています。また、お仕事で忙しい方のために、夜間や土日祝日のご相談も受け付けております。

法律の知識だけで機械的に処理するのではなく、生活を再建するための最善の道を一緒に探します。

どうか一人で絶望せず、まずは一歩を踏み出してみませんか。ご連絡をお待ちしています。

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