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債務整理を考えているあなたへ。大切な車、諦める必要はありません
「借金の返済が苦しい。でも、債務整理をしたら、通勤や家族の送迎に必要なこの車まで手放すことになるのでは…」
そのような不安を抱え、一人で悩んでいらっしゃるのではないでしょうか。月々の支払いに追われる中で、生活に不可欠な車を失うかもしれないという恐怖は、本当にお辛いこととお察いたします。
しかし、どうか諦めないでください。債務整理は、あなたの生活を再建するための前向きな手続きです。そして、状況によっては、大切な車を手元に残しながら借金問題を解決できる可能性があります。
この記事では、自動車ローンを返済中に債務整理を行う場合の注意点と、車を残すための具体的な方法について、専門家として分かりやすく解説します。まずはご自身の状況と照らし合わせながら、解決への第一歩を踏み出していきましょう。
まず確認すべきは「所有権留保」。車検証で所有者を確認しよう
自動車ローンを返済中に債務整理をする場合、最も重要なポイントが「所有権留保(しょゆうけんりゅうほ)」です。これは、ローンを完済するまで、自動車の所有権がローン会社やディーラーにあるという契約上の取り決めのことです。
もし所有権留保が付いている場合、債務整理の手続きを開始すると、ローン会社は車を引き揚げてしまう可能性が非常に高くなります。
ご自身の車がどうなっているかを確認する方法は簡単です。まずは、お手元の車検証の「所有者の氏名又は名称」の欄をご確認ください。

| 所有者の名義 | 状況 | 債務整理への影響 |
|---|---|---|
| ご自身の名前 | 所有権はご自身にあります。(ローンがない、または完失済み) | 原則として、資産として扱われます。ただし、自己破産や個人再生では、車の価値によっては手放さなければならないケースもあります。 |
| ローン会社やディーラーの名前 | 所有権留保が付いています。 | 債務整理の対象とすると、車が引き揚げられる可能性が非常に高い状態です。 |
所有者がローン会社になっている場合は、車を残すために慎重な対応が必要になります。次の章で、具体的な解決策を見ていきましょう。
状況別|自動車ローンと借金を解決する3つの方法
債務整理には、主に「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つの方法があります。どの手続きを選択するかによって、自動車の扱いは大きく異なります。ご自身の状況に合わせて、最適な方法を検討することが重要です。
【任意整理】自動車ローン以外の借金を整理して車を残す
「任意整理」は、裁判所を介さず、司法書士が代理人となって貸金業者と直接交渉し、将来利息のカットや返済期間の見直し(通常3〜5年での分割返済)を目指す手続きです。
任意整理の最大のメリットは、整理する対象の借金を選べる点にあります。つまり、自動車ローンはこれまで通り返済を続け、それ以外のカードローンやキャッシングなどの借金だけを整理対象とすることで、車を手元に残したまま、月々の返済負担を軽減できる可能性があります。
通勤や仕事で車が必須な方にとって、最も現実的で有効な選択肢となることが多い方法です。
ただし、注意点もあります。クレジットカード会社が提供する自動車ローンの場合など、カードローンと自動車ローンが同じ会社(またはグループ会社)の場合、自動車ローンだけを対象から外すことが認められないケースがあります。ご自身の契約内容を事前にしっかり確認することが大切です。
【個人再生・自己破産】原則手放すが、例外的に残せるケースも
「個人再生」や「自己破産」は、裁判所を通じて借金を大幅に減額または免除してもらう強力な手続きですが、原則としてすべての債権者を平等に扱わなければなりません。そのため、所有権留保が付いている自動車ローンだけ返済を続けることは認められず、車はローン会社によって引き揚げられてしまいます。
しかし、絶対に車を残せないわけではなく、下記のような例外的なケースも存在します。
- 第三者による一括返済(第三者弁済): ご家族やご親族など、第三者の方に自動車ローンの残債を一括で返済してもらう方法です。これにより所有権留保が解除され、車をご自身の資産として手元に残せる可能性があります。
- 別除権協定(個人再生の場合): 個人事業主の方などが、事業の継続にその車が不可欠である場合に、裁判所の許可を得てローン会社と交渉し、返済を継続する協定を結べるケースがあります。ただし、これは非常に限定的なケースであり、認められるハードルは高いのが実情です。
これらの方法はあくまで例外であり、誰にでも適用できるわけではありません。安易に考えず、専門家と慎重に検討する必要があります。
一人で悩まず、まずはご相談ください。一緒に解決策を探しましょう
この記事でご紹介したように、債務整理をしながら車を残す方法は一つではありません。どの方法があなたにとって最善なのかは、ローンの残高、所有権留保の有無、家計の状況など、様々な要素を総合的に判断する必要があります。
「自分の場合はどうなのだろう…」
「どの手続きを選べばいいか分からない…」
そうした不安を抱えたまま、一人で決断を下すのは非常に困難です。だからこそ、私たち専門家にご相談いただきたいのです。
運送業の方の事例:ローンの一部を維持しつつ他債務の整理で月々の負担が減少したケース
例えば、お仕事でトラックが不可欠な運送業の方が、複数の消費者金融からの借入れとトラックのローン返済で苦しんでいらっしゃったとします。「このトラックがなくなったら、家族を養えない…」という切実な状況でした。
このような場合、トラックのローンはそのまま支払い続け、他の借金のみを「任意整理」するという方針を検討できます。交渉により将来利息がカットされるなど、無理のない返済計画で生活を再建できる可能性があります。大切な仕事道具であるトラックを手放すことなく、車と生活の両方を守れる可能性は十分にあります。諦める前に、ぜひ一度お話をお聞かせください。
司法書士てらやま事務所では、ご相談は何度でも無料で、時間にも制限はございません。あなたのお話をじっくりとお伺いし、ご状況に合わせた最善の解決策を一緒に見つけ出します。もちろん、ご相談内容の秘密は厳守いたします。
事務所名:司法書士てらやま事務所(代表司法書士 寺山 高史)
所在地:名古屋市中村区則武2丁目14番4号 カーサスギトピア 2E
所属:愛知県司法書士会
借金問題の解決は、新たな人生のスタートラインです。その大切な一歩を、私たちが全力でサポートいたします。まずはお気軽にご連絡ください。

借金問題で2000件以上の解決実績がある債務整理に特化した司法書士として、自己破産・任意整理・時効援用など、借金問題に関するご相談を幅広く承っております。ご相談の段階から業務完了まで、すべて司法書士が直接対応いたしますので、安心してお任せいただけます。
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当事務所では、ご依頼者のお話をじっくり聞くことで、状況に合わせた最善の手続をご提案することができます。借金のお悩みは、なかなか人には相談しにくいものですが、一人で抱え込んでいても不安が募るばかりだと思います。まずは当事務所にご相談下さい。

